横濱はみなと。星は入り船。(スタージャン Episode:2終了 そして 5年目突入によせて)
横浜というところは、こどもの頃に市歌を習うんだそうです。
生粋のハマッコはこれが歌えるということになっております。
市歌をアレンジした「アラメヤ音頭」ってのがあったりします。
「アラメヤ」とはなにか?
曲調の変わる、マーチでいうトリオの部分にその歌詞があります。
されば港の数多かれど この横濱にまさるあらめや
“それで。港の数は多いけど、この横濱にまさる港があろうか。ないよね。(反語)"
…というような意味でしょう。「め」の、原形は「む」。
ちょっと強調して
“横濱にまさる(港)「こそ」あら「め」や"なんでしょうね。
歌全体の意味は、我が国は島国で船が沢山来るけど横濱がいちばんの港じゃん?元はともかく今は幾千の船と繁栄の未来を飾る宝が入ってくる港じゃーん、てなとこでしょう。
※ネタバレあります。見たくないひとは引き返してください。
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横浜でやってるっていうだけ。
とあるラジオで監督自らそう言うのを聞いた、と記憶している。そうなんだと思う。
…毎日毎夜戦いは繰り広げられている。がんばれ。間に合え。そこは確かに横浜にちがいない。が。…
この話(EP2)も、それに関わるプロモーションも、横浜である必然性はないんだろう。
はっきり思ったのは、Episode:2の制作発表記者会見の時です。あ…そうなんだな。って。
記者会見は秋葉原でした。
正直に言えばくやしかったです。
東京でやる意義をわかりつつもなお。
2年半前。EP1が終わるころ、12月でしたかね、続きは映画がいい?テレビがいい?そんな話をスタラジ(ツイキャス)で監督がしてたのを覚えてます。
私は、テレビがいいって、どっかに書いたかな。地元のこどもに届けるならテレビ、と思ったからだ。
蓋をあければ、Episode:2の照準は…。
足元への視線で作るのではなく、そこから発信するのだ。そんなところですかね。
横浜とスタージャン。
並走して、折々考えてきました。
けど今はまだ中間地点。
映画が終わってからもう一度なにか書けたらと思います。
#EP2各回で思ったことについては、こちら( http://kirokubu.daynight.jp/kikuyama/starep2.html#ep2kansou )をご覧ください。結構いっぱい書いてあるぜ。ネタバレ沢山あります。ご注意。(検索してくるひとのために スタージャン 感想 )
#最終回については、上映会で見る方のために、もう少しあとで書きますね。
冬場見聞がなくて(撮影だから)、代わりに、わりとたくさんお手伝い(ボランティア)に行ってましたんですが、春を迎え、華やかな制作発表を見ても、Episode:2が始まっても、おめでとうーーって気分にはならなかった。
一応おめでとうと書いたと思うけど、めでたくない。
この旅を始めたくなかったという気持ち…それについては、このシリーズが始まるときにも書きました。始まったらどこかで終わる。
あーんど、学きえちゃうし。めでたくないだろ。まなぼおおおお。
せっかくEP2始まってもスタージャンいないんだぜ。現実にいないんですよ。SNSにもいない。見聞もない。
それまで「居た」ってことを思い知らされました。
テレビやってないときに逆に「居た」って可笑しいよね。そこがこのヒーローの実在たるゆえんですわ。
ちと脱線しますけどね。ショーのレポートにも書いたけど、学不在のあいだ、人前に出ないとかいう配慮は要らなかったんじゃないのかなあ。
テレビの前に人を連れてくるための活動もやったらよかったのに。
そりゃあ、個人的には、きつく実感しましたよ。いたひとがいなくなったらどうなるか。
でも、これから見る人には、それ、関係ないことなんじゃない?
実際2回くらい普通のショーあったけど、だれも気にしてなかったっしょ、そんなこと。
それに、学が戻ってからも、放送中の見聞日程は、すかすかだ。
一応言っとくと、保育園とかは回ってます。県警への協力もしてます。でも、ふつうの公開ショーがなかなか。
「会いにいける」というコンセプトは忘れられてしまったのかと思う。
もっと言うと「テレビでやっている本物に会いにいける」。
それ、放映中にしかできないことでしょう?
この何年かのスタージャンがやってきたことからEpisode:2と映画を切り離してしまっては悲しい。
それじゃあ、映像とライブのスタージャンの「魂」をわざわざひとつにした意味がないじゃありませんか。
(すんごく忙しくてドタバタだったのは知ってますけど、敢えて…敢えて。)
…ドラマに戻りまして。そんな、いきなりの学不在(と、再登場)。
残った大きな伏線であろうかと思います。
伏線、いろいろよく回収しましたね。よくがんばったっ。2年半前の投げっぱなし(…許そう しかし 忘れまい…)が、「練り込まれてる」に化けるんだからびっくりだ。(「練り込まれてる」は私が言ったのではなくネットで見かけた感想)
EP1のときよりずっと、物語を押し流すチカラを感じました。
しかし、謎を追っかけることに終始した感は否めない。前に投げたものが多すぎたんでしょう。片付けタイヘン。
この話はね、とにかく都合上、よく消えます。
なにかの紛失、不在によりこの物語は動くきらいがある。
事の発端が、ヒカリ家出、シズク家出。おまけでミート家出…でしょう?
枚挙に暇がない。
巡失踪、王様行方不明、雫退場、
ニック迷子←どうでもよい(すまぬ)
Ep2では、「到着早々」雷來迷子。さらに、学爆散(どうしろとw)。雫拉致。
暁破壊。ネクラー寝てた(ぉぃ。 巡…ぉぉぅ。
そして、あらかじめ欠けていたもうひとり…
それらが消えては、現れ、現れては、消える。
動いて別のところにいったり完全に退場したりして、あるところから紛失してしまうんです。
プリズムスターも。
やつ(ら)は、ある種のココロとしかるべき器のそろうところに宿る。
そして遷ろう
まちは依り代…
その星を追ってすべてのひとびとはここにたどりついたのだ
***
横濱は自然にできた街ではない。
人工的に作られた港町です。
そこに船が集まり、引き寄せられるように人が集まり、今の横浜ができた。
そうしてできた町は、いまも刻々と姿を変えています。
どこまでが横浜なのか。ここは横浜なのか。それすら答えられない。
けれど、港の記憶だけは、原初の横濱を想起させます。
以前…こんなことばを書きました。
「横浜ならしょうがないよねって思えるなにか」そんなものが滲んできたら、と。
果たしてそれは「横浜でなければできない話」であったか?
今言えるのはおそらく「否」である。
器はほかにもある。
されど "横濱にまさるあらめや"。
横濱以外にその物語が降りることはあったろうか? それも「否」である。
何かがそろって、そこにスタージャンの物語と…スタージャンそのものが降りた。
プリズムスターみたいに。
いまはそんな風に思えています。
横濱は、みなと。
星は入り船。
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きみたちの
すがたと
きずなと
さいごまでのこされた物語をのせて
このヨコハマから星空に舟を出そう
海は開かれすべての空へ続くじゃん
(6/26 Episode:2 最終回 放送日に。)