NHK「妻は、くノ一」を見る

2020年12月15日時代劇

「「妻は、くノ一」初回。金子成人。ちっと駆け足だが、まあ面白い。
時代劇をなんとかしなければと、染さんは、こないだトークショーで言ってた。京都で撮ったそうだ。協力 松竹とあったがそっちの撮影所かしら?東山越前はCAL、東映そのものだったし、もうNHKに場を求めるしかないのか?」
「斬九郎からのつながりなのか、若村麻由美が出ていて「妻」のおっかさんの役。蔦ちゃんが、おっかさんだよー。時は移ろうんだね。」以上、twitterから。
地上波待てなかったので、オンデマで一気見してしまいました。
最終話。
いつか妻を船に乗せて異国へという彦馬。
船長《ふなおさ》という響き。
引き裂かれた思い人と遠い異国でしがらみなく暮らせるならばというシチュエーション。
かつて、国を閉ざす前の黄金の日日を呂宋へと持ち去った男を、先代の染五郎が演じた。
再び国を開く時代に海へこぎ出そうとする男を当代が演じる。
これは狙ったんだろなー、と、思うのですけどね。
妻・織江の技は全編冴えていますが、
ここに来て、おっかさんの圧倒的なかっこよさが発揮されます。
すごいー。かこいー。おっかさーん。
その身の上は、だいたい想像してたとおり。
順平最後まで気持ち悪いー。そして最後まで顔がほとんど見えなかった。なんかもったいない。
織江と彦馬。やはり、生きてこその希望。
彦馬の「愚」と「一途」は確かに常人にはできないことではあるけれど、
そこから引き出された織江の決断は文字通りの命がけであり、人である意味を勝ち取る闘いであり、あまりに重い。
それでも前へ。
本作は松竹・京都の時代劇の陰影と、NHK時代劇で金子成人の描いてきた忍びの世界との融合した佳作と思います。
…あと、染五郎の人柄。
で、金子成人は、やっぱり原作付きの方が面白い…と思ってしまった。原作は続きますので続編があるとよいですが。

時代劇

Posted by kikuyamaru